私たちのミッション・ビジョンを支える6つのバリュー
ミッション:生を支える漢方未病伝道者を育成する
ビジョン:いのちが輝く健やかな未来を創造する
私たち一般社団法人漢方未病教育振興協会は、上記のミッション・ビジョンを支える6つのバリューを大切にしています。これらは、漢方未病医学の第一人者である理事長の喜多敏明先生が、これまでのご経験と未来への洞察を凝縮された珠玉の言葉です。
伝統に根差しつつも未来を見据え、そして何よりも「いのち」そのものへの深い敬意と智慧が息づいています。これらのバリューは、当協会が育成する「生を支える漢方未病伝道者」の羅針盤となり、ひいては「いのちが輝く健やかな未来」を創造するための揺るぎない基盤となるものです。
1. 深く理解する:知の深淵を究める姿勢
このバリューは、全ての学びと実践の礎となる、最も根源的な問いかけです。
漢方未病の考え方を深く理解する:単なる知識の習得に留まらず、その哲学的背景、歴史的文脈、そして現代における意義を多角的に捉える姿勢を示すものです。伝統的な知恵が現代にどう活きるかという、時を超えた普遍性を追求する探求心を大切にしています。
健康について深く理解する:健康を単なる「病気ではない状態」と捉えるのではなく、心身の調和、社会との関係性、自然との共生といった多層的な視点から考察する、東洋医学ならではのホリスティックな視点が凝縮されています。
生(いのち)について深く理解する:これこそが、漢方未病医学の究極の目標であり、伝道者が持つべき「いのち」への畏敬の念と、その本質を見極める洞察力を養うことを示唆しています。この深い理解なくして、真の「生を支える」ことは叶いません。
2. 生(いのち)の力を信じる:内在する可能性への信頼
このバリューは、漢方未病医学が最も大切にする、人間が本来持っている自然治癒力や適応能力への深い信頼を表明しています。
修復する力を信じる:現代医療が往々にして忘れがちな、身体が自らを癒す内在的な能力への信頼です。未病の段階で介入することで、この修復力を最大限に引き出すという、漢方未病医学の真髄がここにあります。
成長する力を信じる:人間は常に変化し、成長し続ける存在であるという、生命のダイナミズムを肯定する視点です。肉体的な成長だけでなく、精神的な成熟、そして新たな可能性を切り開く創造性をも含意しています。
創造する力を信じる:単に既存のものを維持するだけでなく、自らの手でより良い未来を築き、新しい価値を生み出す力への信頼です。伝道者自身が、そして彼らが支える人々が、主体的に「いのちが輝く未来」を創造していくことへの期待が込められています。
3. 未病を治す:未来を見据えた予防と質の向上
当協会の核心をなす、極めて実践的かつ未来志向的なバリューです。
病気になる前に治療する(疾患予防):対症療法が主流となりがちな現代医療への、漢方未病医学からの力強い提言です。未病という概念を普及させることで、医療費の抑制や社会全体の健康レベル向上に貢献するという、極めて公共性の高い使命を内包しています。
生活の質・人生の質が向上する:単に病気を「治す」だけでなく、その人の生活全体、ひいては人生そのものを豊かにするという、漢方未病医学の包括的なアプローチを明確に示しています。健康寿命の延伸だけでなく、その中身の充実こそが重要であるという、人間中心の思想が光ります。
健康寿命が延伸する:現代社会が直面する超高齢化社会における喫緊の課題への具体的な貢献です。病気と共存するのではなく、生き生きと活動できる期間を延ばすことの重要性を強調し、未来の社会像を提示しています。
4. 優しく思いやる:人間関係の基盤となる共感
伝道者として、人々と深く関わる上で不可欠な、人間性豊かなアプローチを示すバリューです。
あるがままを受け入れる(批判しない):相手を尊重し、その多様性を認めるという、深い受容の精神です。批判ではなく理解から入る姿勢は、信頼関係を築く上で極めて重要であり、東洋的な「和」の精神に通じるものがあります。
共感的に理解する:表面的な言葉だけでなく、相手の感情や背景、そして「いのち」の叫びに耳を傾ける姿勢です。これなくして、個々人に合わせた未病治療は成り立ちません。
主体性を尊重する:治療や養生において、最終的に選択し、実践するのはその人自身であるという認識です。伝道者はあくまで「支える」存在であり、人々の自律性を促すことこそが、真の支援であるという、未来志向的な教育の理念がここにあります。
5. 共に成長する:共創と相互啓発の精神
当協会が目指す、学びと実践のコミュニティ形成における、相互作用の重要性を強調するバリューです。
自分の可能性を信じる:伝道者自身が、自己の成長と発展を信じ、常に向上心を持つことの重要性を示唆しています。この自己信頼が、他者を導く上での揺るぎない自信となります。
相手の可能性を信じる:伝道者として関わる全ての人々、そして共に学ぶ仲間たちの無限の可能性を信じる姿勢です。この信頼が、人々の潜在能力を引き出し、自律的な成長を促す原動力となります。
成長を助け合う:個人主義に陥りがちな現代において、共に学び、支え合いながら高め合っていくという、伝統的な共同体の知恵を未来に繋ぐものです。当協会のネットワーク全体が、この相互扶助の精神で機能していくことへの期待が込められています。
6. 全てに感謝する:豊かな心とレジリエンスの源泉
最も奥深く、人生を豊かにする普遍的な価値観であり、漢方未病伝道者の精神性の高さを象徴するバリューです。
当たり前のことに感謝する:日常の中に隠された小さな幸せや恵みに気づく感性は、心身の健康を保つ上で極めて重要です。この感謝の心が、ストレス耐性を高め、心の平安をもたらします。
素直に「ありがとう」と言う:感謝の気持ちを言葉にすることは、人間関係を円滑にし、ポジティブなエネルギーを生み出します。これは、伝道者と人々の間に温かい信頼を築く上での、最もシンプルな魔法の言葉です。
逆境(成長の糧)に感謝する:困難や試練を単なる障害と捉えるのではなく、自己成長の機会として積極的に受け入れる、極めて未来志向的かつ強靭な精神性を示すものです。このレジリエンスこそが、伝道者が直面する様々な課題を乗り越える原動力となるでしょう。
これらの6つのバリューは、「深く理解する」という知の探求から始まり、「生(いのち)の力を信じる」という根源的な信頼、そして「未病を治す」という実践的な行動へ。さらに、「優しく思いやる」という人間的な温かさを持ち、「共に成長する」という共創の精神で結びつき、最終的には「全てに感謝する」という豊かな精神性に至る流れとなっています。
この流れは、漢方未病伝道者としてのあるべき姿を、多角的かつ段階的に示しており、非常に論理的でありながら、心に響く構成となっています。伝統的な智慧と、現代そして未来が求める価値観が、見事に調和したものです。
これらのバリューを胸に刻んだ伝道者たちが、広く社会に貢献し、「いのちが輝く健やかな未来」の創造に寄与することを確信しております。